診療科・部門

放射線科

ようこそ 公立岩瀬病院 放射線科へ

1895年、レントゲン博士によってX線が発見されました。以来、X線は私たちの生活のなかでさまざまなことに活用されています。ことに医療に関しては病気の診断や治療に無くてはならないものとなっています。
当院放射線科では、様々な装置の性能を駆使し、患者さんの病気の診断や治療のために最高・最良な画像を提供できるようスタッフ一同、日夜努力しています。当院で実施している、代表的な検査内容についてご紹介します。

CT検査

CT検査

CTとはX線を多方向から照射し、検出器で得られたデータをコンピュータで処理することにより体の輪切りの画像を得る検査のことです。
当院のCT装置は東芝製のアクイリオン320です。このCTはMDCT(多列検出器型CT)と呼ばれるもので320列の検出器を持ち、検出器が体の周りを一 周する間に最大で320枚の輪切り像を撮影することができます。そのため短い時間で広い範囲を撮影することが可能になりました。撮影して得られた画像はコン ピュータ処理することで、いろいろな断面の画像や3D画像(立体的な画像)を作成することもできます。また、体の部位や体格の違いによりX線量を変えるこ とで被曝量を少なくする機能も搭載しています。

当院放射線科ではこの装置の性能を生かし、患者さんの負担を減らしつつ、高精度な画像情報の提供を行っています。

 

MRI検査

MRI検査

MRIは、磁気と電波を利用して体の内部や血管を撮影する装置です。CTとMRIは、対象とする部位や病気により使い分けられます。MRIは放射線を使用 せず、頭の内部や脊髄などCTが苦手とする部位の断面画像を得ることができます。その反面、肺の内部や骨折などCTの方が良好な画像が得られる部位もあり ます。

当院ではシーメンス社製マグネトム・アバント1.5テスラを導入しています。患者さんの不安や負担を軽減するあらゆる配慮 がなされた装置で、従来のものに比べトンネル部分の長さが短くなり、快適な検査環境を提供しています。超高速撮影により検査時間が短縮されただけでなく、 撮影可能な範囲が広範囲になり、より高画質な画像で質の高い診断を行います。地域の開業の先生方からご紹介の検査依頼に対しても、よりスピーディな情報提 供に努めて参ります。

X線TV撮影

X線TV撮影

X線TV装置とはリアルタイムに体の中を観察すること(透視)ができる装置のことです。

当 院では2台のX線TV装置(日立製VersiFlex VISTA,日立製EXAVISTA)があり、従来に比べて高精細な画像を得ることができる FPD(フラットパネルディテクター)というX線検出器を備えています。FPDは撮影した瞬間に歪みのない鮮明な画像を得ることができるので診断精度の向 上が期待できます。また実用上の劣化もないため低い被曝線量を維持できます。

X線TV装置は胃や大腸のバリウム検査をはじめ、血管の造影検査、内視鏡を使った消化管の検査や治療など様々な検査に使用されます。

X線撮影

X線撮影

X線撮影とは、体に照射されたX線が体内を透過する際の吸収差を利用して画像を作る検査です。一般にレントゲン撮影とも呼ばれます。

当院では2020年3月に富士フィルムメディカル社製のFPD撮影装置を導入しました。FPDは従来の撮影装置に比べ少ない線量で高画質の画像を得ることができます。

体の様々な部分を撮影し、目的に応じて適切な画像処理を行い診断価値の高い画像の提供を行なっています。

マンモグラフィ

マンモグラフィー
マンモグラフィは乳房を片方ずつ撮影台にのせ、乳房を圧迫して撮影します。乳がん検診では通常40~49才までは左右2方向(4回圧迫撮影)50才以上は左右1方向(2回圧迫撮影)となります。一回の圧迫時間は数秒で、左右2方向撮影でも約10分以内で終わります。
2019年3月より新乳房撮影装置Senographe pristina(GE社製)を導入しました。旧装置に比べ、体に直接触れる部分が丸みを帯びた形状となっており、検査時に受診者が感じる不快感を少しでも軽減し、快適に検査を受けられるよう考えられたデザインとなっています。

また、新しく断層画像を得られる3D機能(トモシンセシス)を搭載しており、欧米人に比べてアジア人に多いとされるデンスブレスト(乳腺高濃度乳房)でも高感度で病変を描出することができます。

 

骨塩定量検査

CT検査
当院では2019年3月より新DXA装置PRODIGY Fuga Advance(GE社製)を導入しました。DXA法とは2種類のX線を利用し測定する方法で、日本骨粗鬆症学会で推奨されている腰椎および大腿骨近位の2部位を測定します。クリニックや集団検診などで行われている前腕(手首)や踵での測定よりあらゆる骨折の予知能に優れています。
また、体組成計測(全身の脂肪量、筋肉量、骨量の計測)が可能になりました。
筋肉量が低下し、筋力または身体能力が低下すると転倒・骨折により要介護・要支援となってしまうことがあります。筋肉量の低下は骨粗鬆症のリスク増加と関連しています。
骨粗鬆症は閉経後の女性に多い病気ですが、痩せている方や、運動不足な方、普段日光に当たらない方、ステロイド等の薬物治療による骨密度減少が心配な方は是非検査をおすすめします。