診療科・部門
臨床検査科
臨床検査ってなーに?
みなさんは『臨床検査技師』という言葉を聞いたことがありますか?医師、看護師、薬剤師、放射線技師・・・病院にはたくさんのスタッフがいます。わたしたち臨床検査技師もそのひとつです。医療機関で診察を受ける時に「頭が痛い」熱がある」など様々な症状を訴えると、医師は「これこれの検査をしてみましょう」と必要な検査を出します。医師はいろいろな検査結果から、患者さんの病気を診断し、治療方針を決定します。つまり、臨床検査は治療の入り口でもあり、病気の経過観察、治療効果の判定、重大な病気の早期発見などに大きく貢献しています。臨床検査にはいろいろなものがありますが、その中で、わたしたち臨床検査技師が行っている検査を紹介します。
検査項目はどんなものがあるの?
生化学検査
皆様の血液を遠心器で遠心分離させると、血清と血球成分に分かれます。生化学では、主に血清を調べますが、非常にたくさんの検査項目があるため、その分野別に調べるのが普通です。
肝機能 | AST、ALTなど |
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腎機能 | BUN、クレアチニンなど |
脂 質 | コレステロール、中性脂肪が代表的 |
電解質 | 塩分(Na、Cl)やK、Ca、鉄などのミネラル |
血液検査
血液検査は、血液成分である赤血球、白血球、血小板などを数えます。この他にも血液のとまり具合や固まる速さを調べる凝固検査もあります。
尿検査
尿中の蛋白、糖、その他の老廃物、尿中に出てくる細胞成分を数える検査もあります。
便検査
便に血が混ざってないかの検査が中心ですが、虫卵検査も行われます。
細菌検査
いろいろな検体から、細菌を見つけ出すのが最大の役目で、O-157などを特定するものこの検査の一部です。
輸血検査
手術などで輸血しなければならないとき、血液が間違いなく患者さんに合うかどうかを検査します。血液型検査が代表的です。
免疫検査
体の中に癌細胞があると出現する特定の蛋白の量を測定し、癌の早期発見や治療効果を調べます。
肝炎ウイルスなどの感染症の有無を調べます。
病理検査
手術で摘出した組織などを精査する部門で、癌か否かもここで調べます。
生理検査
心電図 | スクリーニング検査(振り分け)として用いられ、不整脈や心筋梗塞などの心疾患の診断に役立ちます。 |
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ホルター心電図 | 24時間の心電図記録で、1日の心臓の動き方がわかります。 |
トレットミル検査 | 運動しながら心電図を記録します。 |
脳波検査 | 脳梗塞やてんかんの診断・治療の効果などを調べることができます。 |
肺機能検査 | 肺活量などを測定し、肺の能力を調べます。 |
超音波検査ってなーに?
人間の耳には聞こえない音(超音波)を体内に照射すると、組織の違う部分(例:筋肉と脂肪)では反射して返ってきます。この反射波を体表面でとらえ、体内の様子を画像化するのが超音波検査です。
原理は魚群探知器と同じです。臓器の形や腫瘍などの病変、血流などを画像化できます。心臓、肝臓、胆嚢、すい臓、腎臓などが撮影可能です。具体的な検査法としては人体をスライスした断面として表す超音波断層法、血流の方向・速度を画像にする超音波ドップラー法などがあります。体表面から行うエコー以外に、心臓や前立腺などの精査では食道や肛門の中に探触子を挿入する経食道エコー、経直腸エコーなども用いられています。
超音波検査でわかること
検査名 | 検査方法 | 見つかる異常・病気 |
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心臓超音波検査 | 心臓の大きさや形を見る形態的診断 心筋、弁、血流の動きを見る機能的診断 |
心臓弁膜症、心筋症、狭心症、心筋梗塞、大動脈瘤、心膜炎など |
腹部・体表面超音波検査 | 腹部臓器の診断 腹腔内の腹水や出血体表面のしこり |
肝硬変、胆嚢の病気 膵臓の病気、虫垂炎、乳がんなど |
※超音波検査を受けるときのポイント
- お腹の検査は空腹時に行なうのが最適です。
- 乳腺の検査は生理中ではなく1週間前後に検査を受けてください。
- 検査時は、簡単な服装でお越しください。
- この検査は、痛みもなく短時間で終わります。副作用などもまったくありません。
- 検査時、今までに気になるような痛み(場所)がありましたら、技師に申し出てください。